カトマンドゥの人びとにとって、寺院にお参りすることは日常のこと。祭りなど特別なことがなくても通りかかった寺院に立ち寄って、お参りします。
お参りするときは、その寺院の神様に手を合わせて祈ります。それから寺院にある「ティカ」をいただいて額につけることもよくします。(参考:ティカ なぜ土曜日に多いのか)
カトマンドゥでは、こどもたちも寺院によくお参りします。こどもの頃、わたしも通学途中に毎朝お参りしていました。遅刻しそうで急いでいる日も、寺院の外から手を合わせることは忘れませんでした。
学校でテストがある日の朝は、いつもより心をこめてお参りします。
「試験がうまくいきますように」と熱心に祈って、赤い色のティカを額につけます。ティカが置いてあるところには小さな鏡もあります。鏡を見ながら、眉間の少し上あたりに短く縦線をひくようにティカをつけるのです。
学校に着いたら全員とは言わないまでも、ティカをした生徒がたくさんいます。
いまでもカトマンドゥでは試験の日の朝、制服を着たこどもたちが赤いティカを額につけている姿を見かけます。