世界遺産カトマンドゥ盆地の寺院ソエンブ/Swayambhuやパシュパティ/Pashupatiを訪れるとサルがたくさんいます。エサをあげている人を見かけることがあります。逆に、手に持っていた食べ物をサルにとられて驚いている人もときどきいます。
もしも「手になにかを持っている」サルの姿をイメージしてみてください、といわれたら・・・?思い浮かぶのはバナナでしょうか。今日のネパールのことわざにはサルが登場しますが、そのサルが手にしているのは「ココナツ」です。
ことわざ「サルの手にココナツ」が意味することは、「愚か者には良いものがあっても無駄だ」とか「場合によっては悪用したり、台無しにしてしまう」です。たしかに硬いココナツを手にしても、サルは食べることができないし、そのココナツを投げつけられたらケガをするかもしれませんね。
たとえば、お父さんがこどものために新しいおもちゃを買ってきました。電池で動く、なかなか高性能なおもちゃです。さっそく電池を入れて、こどもが遊び始めた。しかし、ふと気づいたときにはおもちゃを壊してしまっていた。買ってきて一晩も経たないうちに・・・!そのときお父さんは、このことわざを使って嘆きます。
ネパール語のことわざ
「バンダルコ ハトマ ナリワル」(直訳:サルの手にココナツ)
Bandar/Bandarko=サル/サルの
Hat/Hatma=手/手に
Nariwol=ココナツ