もしも歯が痛くなったらどこに行きますか?ときかれたら、答えは「歯医者さん」ですよね。でも、その答えが「神様にお祈りしに行く」だったら?!
カトマンドゥには歯痛を治す神様がいます。
カトマンドゥの中心辺り、普通に人が行き交う道沿いに不思議なオブジェにみえるものがあります。無数のコインが釘で打ち付けてある、一見アート作品のようです。通りがかったとき手で軽く触れてお祈りする人もいます。
これが「ワシャデョウ」と呼ばれる神様です。ここにコインを釘で打ち付けると歯痛が治ると信じられています。ワシャデョウのワはネワール語で「歯」、シャは「痛い」、そしてデョウが「神様」という意味なので、そのままの名前です。
歯が痛くなってお参りするとき、小さなコインと釘を用意します。家で簡単に儀式をして、それらと一緒にかなづちも持ってワシャデョウに行きます。そして「歯痛が治りますように」と、釘でコインを打ち付けるのです。
たくさんのコインで覆われて、もう打ち付ける場所もないほどです。別に歯がなんともなくてもワシャデョウを通りがかると「歯が痛くなりませんように」とお祈りしていきます。
(2022年10月時点では写真のようにカバーがつけられています)